便秘体質の方へ|大腸内視鏡の前処置をラクにする準備ガイド
前処置の考え方
便秘になりやすい方は、検査の数日前から準備を始めることで、当日の腸管洗浄剤(下剤)の効きが良くなり、腹部の張りや吐き気といった不快感も抑えやすくなります。ポイントは、低残渣食+十分な水分+事前の薬調整です。
食事の工夫(低残渣食)
検査の2〜3日前から、食物繊維が少なく消化の良い低残渣食に切り替えましょう。
OK例: お粥/具なしのうどん/白身魚/卵料理/豆腐/白パン など
避けたいもの: 生野菜・根菜類・きのこ・海藻・豆類・雑穀・ゴマ・種のある果物・揚げ物 など
水分摂取
便をやわらかく保つため、十分な水分を心がけます。目安量は体格や季節で異なるため、当院の指示に従ってください。水分制限のある方(心・腎機能の持病など)は必ず事前にご相談ください。アルコールは脱水につながるため控えましょう。
医師への相談(便秘薬・整腸剤の調整)
「“いつものお薬”も、検査仕様に微調整。」
便秘がちの方は、いつものお薬も、必要に応じて検査仕様に微調整しましょう。
整腸剤(腸内環境を整える)などを検査前に短期で併用し、腸内の便をあらかじめ排出しておくと前処置がスムーズです。※腎機能など持病によって使える薬が異なります。自己判断での追加・中止は控え、必ず指示に従ってください。
前日の下剤服用
前日の夜に指示どおりの下剤を服用しておくと、当日の腸管洗浄剤の効果が出やすくなります。服用タイミング・量は処方内容により異なりますので、配布資料・説明書を必ず確認してください。
クリニックでの前処置という選択
在宅での前処置に不安がある方、便秘症が強い方は、医師・看護師の管理下での前処置が可能です。嘔気や腹痛などの対応、飲み方の調整もその場で行えるため、安全かつ確実にすすめられます。
前処置をスムーズにするポイント
・十分な排便を確保
腸管に便の塊が残っていると、下剤が効きにくく、腹部膨満や吐き気の原因になります。低残渣食+水分+事前の便秘薬で、あらかじめ便を出しておきましょう。
・医師と情報共有
ふだんの排便回数・便の硬さ・使用中の便秘薬やサプリ、持病や他薬(抗凝固薬など)を事前に詳細共有してください。
・柔軟な対応
指示のもとで薬の種類・量・タイミングを調整したり、院内前処置へ切り替えることで、負担を大きく減らせます。