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blog【院長ブログ】逆流性食道炎

2025.01.21

逆流性食道炎とは?原因と対処法を知って健康な生活を

逆流性食道炎ってどんな病気?

逆流性食道炎は、胃の内容物(胃酸など)が食道に逆流し、食道の粘膜に炎症を引き起こす病気です。健康な人でも一時的な胃酸の逆流はありますが、時間が短いため問題になりません。しかし、逆流が長時間続くと、食道の粘膜がダメージを受けます。

この病気は、成人の約1020%がかかっていると推定されており、中高年層や高齢者で特に多くみられます。適切な治療を受けないと、症状が慢性化し、生活の質(QOL)を著しく低下させることがあります。

 

原因と発症リスク

逆流性食道炎の主な原因は、胃と食道の境目にある「下部食道括約筋」という筋肉が緩むことです。この筋肉は通常、胃酸が食道に逆流しないよう締まっていますが、以下の要因で緩むことがあります。

  • 加齢:筋肉が弱くなる。
  • ■ 食べ過ぎ・早食い:胃内圧が上昇し、逆流が起こりやすくなる。
  • ■ 肥満や締め付ける衣服:腹圧の上昇が原因。
  • ■ 高脂肪食・アルコール・炭酸飲料:括約筋を緩ませる。
  • ■ 喫煙:逆流を促進。

また、長時間前屈みの姿勢や、食後すぐに横になる習慣も逆流を助長します。

 

症状

逆流性食道炎の主な症状は以下の通りです。

  • ■ 胸焼けや胸の痛み
  • ■ 酸っぱい液体が喉に上がる感じ
  • ■ のどの違和感や声のかすれ
  • ■ 慢性の咳(特に夜間)

これらの症状が続く場合は、早めに医療機関で診察を受けましょう。

 

診断方法

逆流性食道炎が疑われる場合、内視鏡検査で診断します。最近では、経鼻内視鏡と呼ばれる細い内視鏡が使われ、従来の方法よりも負担が少なくなっています。当院でも経鼻内視鏡検査に対応しており、希望に応じて実施しています。

 

治療法

逆流性食道炎の治療には、内服治療と生活習慣の改善が重要です。

1. 内服治療

胃酸の分泌を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬)が一般的です。効果が不十分な場合は、胃の動きを改善する薬や制酸薬を併用します。

2. 生活習慣の改善

  • ・食べ過ぎや早食いを避ける。
  • ・高脂肪食や炭酸飲料、アルコール、喫煙を控える。
  • ・食後23時間は横にならない。
  • ・夜間は頭を高くして寝る。
  • ・体重を減らす。
  • ・締め付ける衣服を避ける。

 

気になる症状があったら早めの受診を

逆流性食道炎は、適切な治療で改善が見込める病気です。治療を受けることで、健康な生活を取り戻すことが可能です。胸焼けや喉の違和感など、気になる症状が続く場合には、早めに医療機関を受診しましょう。

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