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【院長ブログ】便潜血検査とは

便潜血検査とは?

便潜血検査は、大腸がん検診として広く利用されています。2日分の便を採取し、簡単に検査が可能です。早期の大腸がんは症状が出にくいですが、進行すると便に血が混じることがあります。この検査は、目に見えない微小な出血も検出できます。陽性結果が出た場合、消化器内科の受診が必要です。

 

大腸がんの確定診断

便潜血検査だけでは大腸がんの確定診断はできません。日本対がん協会のデータによれば、便潜血検査で陽性となった人の中でがんが発見される確率は0.15%です。確定診断には大腸内視鏡検査が必要です。

 

痔と便潜血検査

痔や生理が原因で便潜血検査が陽性になることがあります。症状があるときや、その直後は偽陽性となりやすくなるため、その期間は避けることをお勧めします。
また、便潜血検査が陽性になったにも関わらず、過去に痔の既往があるからといって多分痔だろうと安易に自己判断してしまうと、精密検査の機会を逃してしまいます。
便潜血検査が陽性になった際には痔の既往があっても、その都度医師に相談をしましょう。

 

便潜血検査が陰性の場合

便潜血検査が陰性でも、大腸がんの可能性が完全に否定されるわけではありません。便潜血が陰性でも、便秘や下痢が続く、便が細い、腹痛などがある場合は大腸内視鏡検査などの精密検査を受けることをお勧めします。

 

便潜血検査の重要性

便潜血検査の感度は内視鏡検査に比べて劣りますが、繰り返し受けることで検診の効果が高まります。大腸がんの前臨床期は約7年とされ、定期的な検査が推奨されます。

 

大腸CT検査の利用

大腸CT検査は、内視鏡検査に比べて前処置が簡便で検査時間も短く、身体的負担も少ないと言われています。症状がなくても将来の大腸がんが心配な方は、大腸CT検査をご検討ください。また、便潜血検査と併用することで、より高い検診効果が期待できます。