ピロリ菌検査の保険適応条件
胃がんの予防にピロリ菌の除菌を
胃がん患者の98%はピロリ菌保菌者というデータがあるため、ピロリ菌が存在する場合は除菌をすることが大切です。
・ピロリ菌を除菌することで胃癌リスクが3分の1ほどに減少する
・もともとピロリ菌がいない人は胃ガンのリスクは非常に低い
と考えられています。
慢性胃炎の場合は、保険診療でピロリ菌検査や治療が可能に
2013年から、ピロリ菌に対する検査や治療については、「慢性胃炎」という診断がつけば、保険が適用されるようになり、3割負担の健康保険なら料金は一般的に5000~6000円で検査および除菌ができます。
しかしピロリ菌の検査だけを希望された場合には保険は適用されません。それは厚生省が「胃カメラで慢性胃炎を認めた方」についてのみ保険適用を認めているからです。
そのためピロリ菌の検査だけしたい場合、検査費は全額自己負担になります。仮にピロリ菌が陽性で除菌を必要とする場合には、除菌薬の費用も自費負担になります。
がんの予防に、定期的な胃内視鏡検査を
検査をしてピロリ菌がいない、もしくはピロリ菌を除菌してピロリ菌がいない場合においても定期的な胃内視鏡検査が必要となります。
胃ガンの中にはピロリ菌とは無関係の未分化癌、いわゆるスキルス癌があり、早期に見つけるためには、バリウム検査では不十分であり、胃内視鏡検査が有効です。
また、除菌を成功した場合でも、除菌されるまでに胃の中には長らくピロリ菌が住み着いていたので、もともとピロリ菌がいなかった人に比べると、明らかに胃ガンになる可能性は高いと言えるでしょう。
そのため胃内視鏡検査(胃カメラ)を定期的に受けることがとても大事であり、その中で、ピロリ菌についても考えていくことをおすすめします。